2020年のGinward Japan株式会社設立と共に代表取締役に就任し、Gold Nest Private Capitalの投資先であるライフサイエンス企業をはじめ、欧州のバイオテック企業の日本市場参入や、日本企業のヨーロッパ市場進出に対し、コンサルティングを行っています。
Ginwardに参画する以前には、構造生物学の分野にて研究キャリアを歩み、日米で20年以上、生命科学研究に携わりました。
米国カリフォルニア州University of California, San Francisco (UCSF)の医学部生化学・生物物理学科とGladstone Institute of Cardiovascular Diseaseにおいては5年半に亘り研究活動を行いました。その際には、National Institute of Healthが助成したProtein Structure Initiative (PSI: Biology)に採択された幹細胞生物学プロジェクトにおいてプロジェクトマネージャーを務め、企画段階から中心的な役割を担いました。その中で、The Scripps Research Institute, Stanford University, Genomics Institute of Novartis Foundation, Sanford-Burnham Medical Research Institute, Methodist Hospital Research Instituteなど米国の著名研究機関の科学者から成るチームをリードすると共に、主にカリフォルニア州において米国を代表する研究者の方々とのネットワークを構築しました。
その後、茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)の特任准教授として、文部科学省や日本医療研究開発機構(AMED)の支援によって実施されていた創薬等支援技術基盤プラットフォーム事業において、放射光施設の共同利用における基盤作りに貢献しました。中でも、全国の研究者の方々に利用されるクライオ電子顕微鏡施設についてゼロからの立ち上げを担当しました。また、研究者による構造生物学コミュニティの振興のため、国内外で数多くのワークショップやセミナーを開催すると共に、ドイツハンブルグ市のEuropean Molecular Biology Laboratory (EMBL)では自身の生命科学研究に関し、招待講演も行っています。
特に2007年から2012年の間、サンフランシスコベイエリアでの研究生活の中で、ライフサイエンス分野におけるスタートアップ文化に触れ、バイオテック企業がどのように創業され、サイエンスとテクノロジーが人々の生活をどのように変えていくのかについて目の当たりにしました。その後、日本に帰国し研究生活を送る中で、日米の科学技術とバイオテックなどのアントレプレナーシップを取り巻く環境の大きな差を認識することになりました。そこで、東京や日本においても、ヨーロッパ、アメリカ、アジアの国々と繋ぎながら、世界の一拠点としてバイオベンチャーエコシステムの構築に貢献したいという思いから、 Ginward社での活動に取り組んでいます。
日本語を母国語とし、英語を使って日々仕事をしています。
2006年に東京大学大学院農学生命科学研究科において、博士号を取得しています。